独り言, 読書空間 「瞬間の心」を表現する詩 2020年4月5日 / 佐藤佐太郎(コレクション日本歌人選) 大辻隆弘 選者は誰か、明記されていないが、大辻隆弘の鑑賞とともに佐藤佐太郎の歌を50首よみました。鑑賞、解説はめっぽう興味深く、浮遊する「は」や虚辞「あるときは」など、佐太郎の『短歌とは情報伝達の器ではなく「瞬間の心」を表現する詩なのだ』と。解説は上々、不在なるものへのまなざし、純粋短歌。このシリーズははじめて手にします。 とほどほ(遠々)という言葉は、漢字にしたらわかりますが、普段使わないし、意訳は曲者です。私の選んだ一句、「珈琲を活力としてのむときに寂しく匙の鳴る音を聞く」