独り言,  読書空間

本物?ニセモノ?

如何様 高山羽根子

インチキ、八百長。「真実は一つ」なんて言いますが、真実は幾通りもあって、『如何様』では、贋作つくりの復員兵の真偽を廻って、『ラピード・レチェ』では、駅伝らしき競技(最後まで駅伝という言葉は出てこない)の指導者として北欧に近い国で、思考は揺蕩う。文章は饒舌で不思議な読後感。