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俳句クロニクル
大岡信『折々のうた』選 俳句(二) 長谷川櫂編
一茶、子規、虚子、楸邨、龍太と続く近代俳句の編年史。加藤楸邨「牡蠣の口もし開かば月さし入らむ」につけた、大岡信「りんりんと鳴れ舌も潮も」すごい!
わかりやすくなったけれど、楸邨、龍太亡き後「現代の俳句は批評精神を失った末期的大衆俳句に陥っているのではないか。」という編者の総括は大きい。
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父に似た男と暮らす蜆汁
句集 伊月集 龍 夏井いつき
第一句集(平成十一年発行)の新装版。今一番忙しい?俳人いつき先生の三十代の三百三十句。
イラストがいい。黒田杏子主宰の初版本の『序』がまたいい。ちょうど四国遍路吟行の頃です。「四国遍路吟行-俳句列島日本すみずみ吟遊」もよかったですね。なぜ出版から4年たった本が図書館の新刊コーナーに置いてあったかは不明。
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アンソロジー
大岡信『折々のうた』選 俳句㈠ 長谷川櫂編
まさに名句のオンパレード。毎日連載したコラムから選んで、時代順、作者順に並べると、どうしても作者について同じことを何回も繰り返さないといけない。そこは目をつぶって。
地車(99頁)というと、河内の人間は「だんじり」しか頭に浮かびません。
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俳句の景色か
俳句は入門できる 長嶋有
Web連載「俳句ホニャララ」がもとになっているので、軽く読みやすい。(ちょっと古い)
他の入門書には書いてないことが多々あって納得。五七五の間に空白を入れないでほしくて、
俳句は入門できる 110頁なんですが、何と私は施設の月間通信を作る時に、空白どころか、分かち書きしています。
他の本にも、短歌や俳句は空白を入れず分かち書きもしないとあります。
でもね、改行しないと新聞の段におさまらないんですよ。 -
俳句の巻です
作家と楽しむ古典 松浦寿輝・辻原登・長谷川櫂・小沢實・池澤夏樹
「池澤夏樹=個人編集日本文学全集」新訳・新釈からスピンオフ。
講演会の記録です。なかなか興味深い指摘が随所にあります。